ノットの速度とは?~1ノットは、ほぼ秒速2m、時速1852m/s

船

航海技術は人類が造船技術を得たと同時に出発しました。

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人間への進化の過程で失った、ソフトウエアである本能、ハードウエアであるセンサーと引き換えに汎用型処理装置である脳を得ました。生きるための手当ては、すべてこれ一台で処理せねばなりません。
食を得る手段も、身を守る手段もこれ一つです。

幸か不幸か、「好奇心」は失いませんでした。むしろ極度に肥大したようです。見えるところへは行きたい。
そこから見えるところへも行きたくなるだろう。身の回りを固めたい。大きくしたい。ずっと遠くまで自分の管理化にあれば安心である。

これが、大航海へいざなったのです。

船舶や航空機など長距離ビークルを扱う者は、距離を「ノット」で示します。漢字では「節」と表します。語源はロープの「結び」です。
日本の「蝶々結び」などの「○○結び」が英語では「○○ノット」と言います。体系的な航法システムがなかった頃の地球規模の航海では、航法技術は自力でしか存在しません。
そのため、航海技術を持つものは尊敬を集めました。現在でも当時の面影を残すものがあります。

航海中、船舶の速度を知るには、時計と動かないもの、あるいは動きが完全把握されているものから計算推定しました。が、高い精度を求めるためには、それなりの時間が必要でした。

陸地風景を観察する。天体を観測することです。

短時間で速度を知るには、巻き取られている長いロープを海に流しました。
このロープには、一定間隔で結び目が施されており、この結び目が繰られていく数と時間から速度を求めたのです。

これが現代の「ノット」の由来です。

世界標準が必要となったことから、子午線の長さを基本としました、緯度線は場所により距離が違うからです。
子午線の長さを地球の中心角で割り、1°の60分の1を60マイルとしたのです。毎時1分(角度)が1ノットです。

テレビなどのニュースキャスターが「時速○ノットで云々・・」と言ってますが恥ずかしい誤りです。
「時速時速○×1852m」と同じです。1ノットは約ではなく、ほぼ秒速2mです。
一方は子午線、もう一方は赤道長が基準です。計算例は止めますね。電卓で計算してみてください。

「ヒント:光の速度はかなり正確に秒速30万キロメートルで地球を7.5周できる。」(自転遠心力のため子午線より赤道の方が長い)

速度の算出はできました。

現代でも遠距離航法の現場で「ノット」が使用されている理由は、1°北上すると、60マイル北上したことに等しいからです。東進、西進には使用できませんが、球面上の距離が速度に直結し、「60」と言う数字が便利です。球面三角形から求める海域は、長方形マトリックスのメルカトル図法地図上に直観的にその海域をイメージできます。

地球規模で移動するには、長さによる距離と角度による距離、つまり、長さを時間で割った速度より、角速度の方が断然便利なのです。

時代が移っても、地球は丸いし、衛星は円運動に違いありませんから、「ノット」はそのまま使用され続けるでしょう。