GPSの仕組みと、GPS衛星の時計が遅れる理由について

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宇宙空間へ物資を輸送するのは大変なコストがかかることはみなさん承知しています。

しかし、そこの活用は、大きな利益をもたらしてくれるので、そのコストを利益が上回るなら輸送は実行されます。
したがって、宇宙開発は、直接的なコストパフォーマンスを考えるとなかなか実行しがたいものです。

GPSとは人工衛星が必要です。GPSに使用する人工衛星は現在30個が周回していますが、運用当初は、24個でした。
現在までの衛星すべてが、当初打ち上げたものと言うことではありません。寿命があり、更新されています。

アメリカ合衆国の国家戦略として、国家の利益を直接的な「経済的利益」だけに求めているのではないことから、アメリカ合衆国はこの事業を実行推進するのです。
私たちはその恩恵を受けているのですが、このことについては最後に触れましょう。

GPSとは?に答えるGPSの仕組みは、これまでの航法測位システムと大きく違っています。
このシステムに重要な要素は正確な時計です。衛星に搭載されている原子時計は数百世紀以上先でも1秒の誤差もありません。

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GPSとは「衛星と受信機との距離のみ」が判るだけです。
GPS衛星が送ってくる情報は、その衛星の位置(起動情報)とその位置での時刻のみです。
理論的には、受信側にも衛星に完璧な同期が取れる自立時計があれば、1個の衛星からの情報だけでポジションを知ることができますが、現実的ではありません。

受信側は日常に耐える程度の水晶発信(クォーツ)時計で構いません。
その「一つの時計だけ」で複数(4個以上)の衛星から情報を受けると理論上では時刻誤差は消滅できます。

GPS衛星が送信する情報はシンプル、かつ、正確です。動く「BS」のようなもので、広域に電波を送出しています。
送ってくる情報が少ないファクター(要素)で、かつ、正確であるため、受信側では、この情報からポジションを得る方法を考案すればいいのです。受信側が利用法を工夫することが前提です。

ですから、色々方法があります。基本的には、非常に単純な方程式から算出します。
ファクターが3つ、2種類で構成された3つの二乗項からなる3元連立方程式です。電卓程度のプロセッサーで計算可能です。

また、「補正」が重要で、常に測位状態であれば非常に誤差が少なく、さらに、GPS衛星からの測位でなく、他の自前地上局(各携帯電話会社の無線局)でも構わないのです。
要は、常に演算処理しておればいいのです。これは、トンネルなど電波が途絶えても位置を失わずに済むことにもつながります。

GPS衛星の時計は正確ですが、現在(2014年)では、16秒遅れています。これは、GPS運用当時から現在まで、16回、閏秒があったのですが、補正していないからです。